装いの翼 おしゃれと表現と / 行司千絵
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1918年に生まれた絵本画家・いわさきちひろ、1926年に生まれた詩人・茨木のり子、1928年に生まれた美術作家・岡上淑子。彼女たちは戦争中に多感な時期を過ごし、戦後になり表現者として活躍しました。
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「三人の間に親交があったわけではない」けれど、それぞれが針と糸に親しんでいたことをきっかけに、著者が丹念な取材を重ねて書き上げた服と人生の物語です。
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「表現者であるちひろ、のり子、淑子は、自身の精神に敏感だからこそ、装いを大切にしたのだろう。」と行司さんは記しています。それは、彼女たちがめぐまれた環境の影響で生活をしていたことは多分にあるかもしれない。けれども、彼女たちが装いを大切にした理由には、「そこで出逢ったものを受け流したりせず、心を躍らせた「たね」を両手でそっと包み、じっくり育んだ」からと理解したと書かれています。
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著者は、京都新聞に記者としてお勤めをし、独学で洋裁を習得して、自身のお母さまや3歳から93歳までの知人に洋服をつくり、個展も開催されてきました。著書に『服のはなし―着たり、縫ったり、考えたり』も出版されています。
・『服のはなし―着たり、縫ったり、考えたり』
https://casimasi.official.ec/items/45637526
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2025年10月31日~2026年2月1日のあいだ、ちひろ美術館(東京・練馬)にて展覧会「装いの翼-いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子」も開催されます。
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/89274/
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著 者:行司千絵
発 行:岩波書店
発行年:2025年9月
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四六判/上製・278頁