透明人間 山本美里(写真・文)
¥2,640
2008年に息子がうまれてすぐに、痰の吸引、経管栄養、人工呼吸管理などの医療的行為が日常的に必要になる「医療的ケア児の母親」となった著者。特別支援学級へ就学する際に、息子に必要となるケアは行政が定める「医療的ケア」に含まれていないので、通学するためには、お母さんが付き添うことが条件と提示されました。
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いざ、学校へ付き添うと「必要なとき以外、お母さんは気配を消してていてください」と言われ、年に数回あるかないかの瞬間のためにお母さんである著者は常に付き添っています。
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毎日6時間程度を学校で「透明人間」と過ごす中で社会とのつながりを求めて、カメラをはじめ、2017年からは大学の通信教育で写真を学ぶようになりました。そして、自身の置かれた状況への疑問や不満をテーマに透明になって学校に存在している自身のセルフポートレートを中心に写真を撮影した写真が本書の底本となっています。
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さまざまな「ケア」にあたりまえのように携わり、「透明」にされている母親たちへの想いを込めた本書に共感される方は多いのではないでしょうか。
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作家・山崎ナオコーラ、アウトサイダー・キュレーター・櫛野展正が寄稿した文章も収録。
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写真・文:山本美里
発 行 :タバブックス
発行年 :2023年
A5判、144頁