【再入荷】文化の脱走兵 / 奈倉有里
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『夕暮れに夜明けの歌を文学を探しにロシアに行く』で紫式部文学賞を受賞した著者のエッセイ集。著者は、高校生のときにロシア語を勉強しはじめ、一人でロシアに渡り、語学を学びました。そこから、ロシア語による試験を受けてロシア国立ゴーリキー文学大学に入学し、モスクワで学生生活を過ごしました。
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奈倉さんの文章を読んでいると、翻訳家、彼女の友だち、ゲームチャットの仲間などロシアで生活する人との交流がたくさん登場します。彼女自身が6年間ロシアで生活をし、様々な国や地域からくる人々と交流し、ロシアの歴史にも精通しているため、旅人としての視点ではなく生活者としての視点でロシアを内側から見ることができるのでしょう。
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言葉で様々な人々とつながり、言葉で暴力には立ち向かう。彼女の言葉はとてもまっすぐに響きます。雑誌『群像』に連載をした文章に加筆修正してまとめた一冊。
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装幀は名久井直子さん。カバーをとるとまた表情が異なり、そちらも素敵です。
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著 者 :奈倉有里
出版社 :講談社
発売日 :2024年7月
四六判ソフトカバー /144頁