【再入荷】野生のしっそう-障害、兄、そして人類学とともに- / 猪瀬浩平
¥2,640
SOLD OUT
本書は文化人類学を専門としている筆者が生まれたときから18年間一緒に過ごしていた6歳年上の兄との関係性を手がかりに「障害とともにある人類学」を描いています。
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筆者の兄は、一般的には知的障害があり自閉症でもあると言われているため、いつの頃からか筆者は兄との差異を意識し、その理由を整理し、文化人類学という視点から思考を深めることで「違いがあるから切り離されているのではなく、違いがあるけれども、お互いにふれあうことができるという世界観」という視点にいきつきました。
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読みながら、感覚を研ぎ澄ますことなく無関心に鈍感に毎日を過ごしているのではないかと感じました。自分の見ている世界があたりまえと思いすぎていないだろうかとも。眼で見るもの、これまでの経験にとらわれてある対象を「わからない」と思うのではなく、身体を動かし体感することで理解する手がかりが得られるかもしれない。
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各章ごとの注釈ページの余白が広く、読みながら一息つき次の読書の手がかりを得られました。
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・著 者:猪瀬浩平
・ブックデザイン:脇田あすか
・装画・挿画:岡田喜之
・発 行:ミシマ社
・発行日:2023年11月
・判型四六判並製変形、304頁