洲崎パラダイス / 芝木好子
¥946
のあと払いなら 月 ¥310 / 3回払い
作家・芝木好子は1914年、東京下町で生まれ育った小説家です。1941年に芥川賞を受賞した昭和を代表する作家ですが、現在、その著作は品切れ等のため新刊で手軽に読むことができません。
.
今回、文庫化されたこちらは1955年12月に講談社より刊行された短編集。この頃、ちょうど売春防止法が成立(1956年)しました。赤線と言われたほぼ公認で行われていた売春が消滅していく時期に書かれた話です。洲崎遊郭は現在の東京・江東区の南にある東京湾の埋め立て地につくられた遊郭になります。
.
遊郭という特殊な環境と日常をつなぐ橋のたもとにある飲み屋を舞台にし、女性の気持ちの揺れが描かれています。「洲崎パラダイス」のほか、「黒い炎」「洲崎界隈」「歓楽の町」「蝶になるまで」「洲崎の女」の5篇を収録。
.
.
・著 者:芝木 好子
・発売日:2023年7月
・発 行:ちくま文庫
・文庫版、256頁
.
.
著者プロフィール
芝木 好子(しばき よしこ)
1914年東京都生まれ。1941年に『青果の市』で第14回芥川龍之介賞を受賞する。代表作に『湯葉』『隅田川』『丸の内八号館』の自伝三部作や、『洲崎パラダイス』『青磁砧』『隅田川暮色』『雪舞い』などがある。