室内室外 しつないしつがい/大竹昭子 短文集
¥990
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小説、エッセイ、批評などの文筆業にとどまらず、都内の古書店でくり広げるトークやリーディングなだ幅広く活躍する著者が、自ら出版する「カタリココ文庫」の第二弾。12編の短文を収録。
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目次
・なにを見ても別のどこかを思い出す
・柏木の夜
・恐怖のバス・ライド
・路地という名の劇場
・水のないプール
・泳ぎ、渡り、流される
・ある園芸家の寡黙な情熱
・エイリアンになる
・冷夏のバスルーム
・二十年ぶりの邂逅
・場所がじわじわと染み込んでくる
・室内室外
プレスリリースよりーーーー
著者大竹昭子は、自作の間取りから物語をつむいだ『間取りと妄想』の著作で知られるように、空間への関心が高く、室内と室外のちがいを幼少のころから意識してきたと言います。
「室内」とは具体的な空間を指すのみならず、想像や妄想を生み出し、記憶の貯蔵庫をも象徴する存在であり、対する「室外」は体の外にあって自己の内側に絶えず働きかけてくる外界のことです。
12の短編は身近なエピソードからはじまりますが、どれも小さな謎が埋め込まれていて、ミステリーのような味わいがあります。また、小説かエッセイかという枠組みを超えて別の時空間へと飛躍する手法は、彼女の代表作『図鑑少年』の延長上にあり読者を架空の「室内」へと誘うでしょう。
生命エネルギーは「室内」と「室外」の往還により支えられているという認識は、彼女のすべての著作に通底します。外出自粛令が出で、だれもがそのことを意識せざるを得ない2020年のいま、本書のテーマはより多くの読者にシンパシーをもって受けとめられるものと思います。
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・著 者:大竹昭子
・発 行:カタリココ文庫
・編集協力:大林えり子(ポポタム)
・校 正:大西香織
・装 丁:横山雄+大橋悠治(BOOTLEG)
・表紙・挿画:工藤夏海
・文庫版/80頁