本郷菊富士ホテル / 近藤富枝
¥1,265
本書は、大正時代に多くの文化人が住まいとした東京・本郷の菊坂にあった菊富士ホテルを舞台に作家たちの交流と生活を関係者への取材を通して記録しています。
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菊富士ホテルは1914年に創業し、1944年に営業を終了しました。その建物は、「客室は五十、総建坪四百坪である。地下に食堂を擁し、外観は御影石と煉瓦で化粧した洋風造りで、屋根なりにイルミネーションを飾」ったという様子。とてもモダンな建物だったことをうかがえます。
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そこに、大杉栄、伊藤野枝、竹久夢二、谷崎潤一郎、宇野浩二、尾崎士郎、宇野千代、宮本百合子、湯浅芳子、広津和郎、坂口安吾などなど、多くの人が滞在し、5年、10年と住まいとしていた人もいるユニークなホテル。また外国人の滞在もあったそうです。そこを舞台に様々な出来事が起こる様子は、20世紀前半の隣国とのつながりや混沌とした様子が凝縮されていてとても興味深いです。
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1974年に発行され、その後1983年に文庫版が発行されたもののながらく品切れとなっていました。新装版として新たに、著者の姪である作家・森まゆみが解説を書いています。
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巻末には、菊富士ホテルの平面図、菊坂付近の地図、参考資料が掲載されています。
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・著 者:近藤富枝
・発 行:中央公論社
・発行日:2026年4月
文庫判、280頁











